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2014年9月24日水曜日

輸血のお話⑧(異型輸血)

Q:異型輸血について説明してください

 異型輸血ってなんでしょう?異なる型と書いています。普通はA型の人にはA型の輸血を、B型の人にはB型の輸血、同様にOならO、ABならABの輸血を行いますよね。
 通常、ある程度の出血が予想される手術ではT&S含めて輸血が準備されてますよね?出血が想定内であればそれで事足りて何の問題もありません(^^)
 では、想定外の出血が起きた場合はどうしたらよいでしょうか?その場合も大した量でなければ通常の輸液や、そこからの輸血オーダーで間に合う場合がほとんどです(特にA型の場合は)。困るのは出血が収まる気配もなく、オーダーした血液も底をつきそうになり、次の適合血がくるのが2時間後(!)などというときです。そういうときにやむを得ず行われるのが「異型輸血」です。



 もちろんなんでも良いわけではありません。赤血球輸血の場合、基本的にO型の血液を投与します(A抗原もB抗原もないため)。万能血液型とも言われますが、本当に万能なのはO型Rh(−)ですけどね(^^)。
 もちろん、通常の輸血のオーダーや届いてからの交差適合試験なども平行しておこない、適合血が手に入り次第切り替えなければいけません。また術後も不規則抗体の出現や、遅発性輸血副作用などについてもモニタリングが必要です。
 
 以下に異型輸血の対応表を載せておきます。ただし、FFPやPCはRCCに比べて投与までの時間に余裕がありますので、原則適合血が届くまでがまんします(^_^;)




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