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2014年9月18日木曜日

輸血のお話①(種類)

Q:血液製剤にはどのようなものがあるの?

 手術室ではよく乳酸リンゲル液(ラクテック®など)や酢酸リンゲル液(ヴィーンF®やフィジオ140®など)や重炭酸リンゲル液(ビカーボン®など)などが点滴ラインにつながっていますね。これらは微妙な組成こそ違っていますが、一般に細胞外液と呼ばれる液体です。
 通常の手術などではこれらの点滴だけで十分なのですが、時々外科や麻酔科の先生が、「赤持ってきて!」、「白3本溶かし始めて!」「アルブミン持ってきて!」などと言い始めることがありますよね。出血が多くなったり、手術の前から貧血があったりした場合に行われる”輸血”です。これらでない液体は一般に”輸液”と呼ばれます。
 血液製剤には一般に輸血と呼ばれる、点滴から投与されるものから、生体糊(ボルヒール®)などの血液由来の成分から作られるものまでいろいろあります。このブログではいわゆる”輸血”についてお話していきます。

 輸血と聞いてすぐに思い浮かぶのは、赤血球濃厚液(RCC)、新鮮凍結血漿(FFP)、濃厚血小板製剤(PC)でしょう。特に出血が予想される手術ではあらかじめRCCがオーダーされていることも多いと思います。FFPも肝疾患手術や心臓血管外科手術、大量出血時にはオーダーされていることと思います。PCに関しては通常の手術ではあまりなじみがないかもしれませんが、同じく大量出血時や大血管手術(大動脈解離など)では用いられます。
 その他にもクレオプレシピテートやフィブリノゲン濃縮製剤やプロトロンビン複合体製剤(PCC)、リコンビナント活性化第Ⅶ因子などの特殊な血液製剤もあります。このあたりはおいおい紹介していきたいと思います。
 








 
 

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