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2015年12月16日水曜日

静脈麻酔薬のお話③:デクスメデトミジン(プレセデックス®)

Q:デクスメデトミジン(プレセデックス®)とはどのような薬剤ですか?

 最近ICUでの人工呼吸管理中や局所麻酔下での鎮静で主役に躍り出ようとしている(もう主役かな?)薬剤です(通常生食48mlに1Aを溶かして50mlにします)。
 内因性睡眠機構を介した鎮静作用を示すため、鎮静状態は自然睡眠時のノンレム睡眠に類似していると言われています(つまりいい眠りということ)。過鎮静でない限り、よびかけで容易に開眼し、指示に従えますが、ほっとくと再び眠りに落ちます。
 上気道閉塞を起こすことが少なく(イイね!)、気道反射、二酸化炭素換気応答も維持されます。呼吸抑制作用は軽微(起こることもあるけど)ですが、分時換気量は減少します。
 主な副作用には血圧変動(初期に上昇、その後低下)、徐脈、冠動脈攣縮、口渇などがあり、冠動脈攣縮性狭心症患者では原則使用を控えるほうが無難です。

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