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2016年5月3日火曜日

循環作動薬のお話①:エフェドリン

 おそらく手術室では後述するネオシネジン®(フェニレフリン)と並んで最も目にする循環作動薬ではないかと思います。
 1Aは40mg。これを多くの施設では生理食塩水9ccに溶いて4mg/ccとしています(施設によっては生理食塩水7ccに溶いて5mg/ccにしているところも)。
 通常血圧を上げるために用いますが、どのようにして血圧を上げるのでしょうか。



 エフェドリンはα、βアドレナリン受容体刺激薬と呼ばれます。細かいことは今はいいとして、心臓を頑張らせて(β1作用)、少し血管を収縮させる(α1作用)イメージを持ってもらえればいいと思います。その他の効果として気管支拡張作用を持っており(β2作用)、気管支喘息の治療に用いられることもあります。
 血圧が上がる機序については、この前の血圧についての話にあった通りですが、

 血圧 = 1回心拍出量 × 心拍数 × 末梢血管抵抗

 でしたよね。

 β1作用は1回心拍出量と心拍数を増加させ、α1作用は末梢血管抵抗を上げるため、血圧が上がるイメージが出来たでしょうか。(ただ、作用自体の力はそれほど強くありませんので、極端に血圧が上がったり、心拍数が増加したりすることはあまりありません)。

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